秋の空、腸とお肌と肺のはなし
こんにちは。
金木犀の風薫る午後にこの文章を書いています。
あぁ気持ちいい!秋は雲が空高く、のびのびと乾いた空気を運んできてくれます。
そして、空気と同じように私たちの体の中も乾いてくるのが秋です。
東洋医学で、「燥邪(そうじゃ)」と呼ばれる秋の邪気は、体の潤いを奪う強い乾燥の性質があり、少し注意が必要です。
体の中で、特に乾燥に気を付けたいのが、腸、肌、肺です。
これらはすこぶる乾燥に弱く、腸の中が乾くと便秘に、肌が乾くと肌荒れに、肺や呼吸器の乾燥が続くと喉、口、鼻のトラブルになります。また、腸・肌・肺には、外界と接し、外的刺激から体を守ってくれるバリアの働きがありますが、乾燥を起こすとこのバリア機能は低下し、外からのウイルスや細菌などの攻撃も受けやすくなります。
では、そうならないためには、どうしたら良いでしょうか?
そう!保湿保湿!しっとりさせたら良いんですよね。え⁉肺をしっとりさせるってどういうこと?腸を保湿って・・?
できることはありますよ。
では、腸、肌、肺の潤い対策、みていきましょう。Let’s go!
まずは・・・
【体の外からできる潤い対策】
①腸を乾燥させない
・夏に引き続き、お腹、腰を冷やさないように気を付けましょう。お腹・腰の冷えは腸の働きを弱め、乾燥や便通の調子を崩すきっかけにもなります。
②肌を乾燥させない
・熱い温度のお湯で肌の潤いを取り過ぎないよう気を付けましょう。夜の洗顔はちょっとぬるめの35℃くらい、湯舟は38~40℃くらいがいいですね。朝は洗顔料なしの、ぬるま湯洗顔で十分です。
・洗顔、入浴後はなるべく早くしっかりと保湿しましょう。
乾燥した部屋の中では、保湿せずにいるとどんどんお肌から水分が蒸発していきます。
③肺(呼吸器)を乾燥させない
・マスク、加湿器などを上手に使いましょう。お部屋の湿度は50%前後がいいですね。
つぎに・・
【体の内からできる潤い対策】
秋の果物やはちみつには、体に潤いを与えてくれる働きがあります。
いちじく:口や喉の渇き、便秘に。
かりん:咳止めやぜんそく予防に。
柿:便秘、肌のしわ、二日酔いしそうなときに。
梨:喉の渇きや扁桃腺の腫れに。
りんご:ストレスによる疲れ、喉の渇きや咳に。
レモン:熱を鎮めて、イライラ、肌・髪の乾燥を防ぐ。
チンゲン菜:イライラ、ニキビ、便秘の緩和に。
はちみつ:腸・肌・肺の乾燥症状全般に。

果物は糖分も多いので、一日に食べる量には気を付けましょう。また、辛い食べ物(とうがらし、しょうが、こしょうなど)は体を乾燥させるので、秋口には控えめにしましょう。
本日のピックアップ食材「いちじく(無花果)」
ハーイ♡お待たせしました。私、いちじくと申します。
今の時季、八百屋さんの店先に並んでいることもありお目にかかったことありますよね。でも、私の食べ方を知らない人って多いんじゃないかしら?
いちじくはそのまま生で食べるのが一番おいしいです。
よく熟れたいちじくは、皮が赤くおしりが割れていて、触るとぷにゅっとした感触で・・ちょっと熟れすぎなくらいが甘味十分でおいしいですね。へたを手で折って、そのままゆっくり皮をむくと、まっしろい果実が現れます。そのままパクっと食べてください。おしりが割れたくらいの熟れたいちじくは、皮ごと食べられますのでさらに美味で栄養価もバツグンです。
肺(東洋医学でいう呼吸器全般)を潤して乾燥から守り、咳を止める働きがあるいちじく。から咳、かすれ声、口や喉の渇きの症状に適した食材です。
からだ全体の潤い不足の改善にも良く、乾燥した秋にはぴったり。
10月頃までがおいしい時期ですので、ぜひ一度トライしてみてくださいね。