季節のものが体をつくる
空気が澄み、夜空がきれいに見えるようになりました。
清々しいこの季節、気温や日照時間が短くなり、体調や体力が安定してくる一方、気持ちの落ち着き、落ち込みを感じたりしている、という話もちらほら聞くようになりました。
日本の四季のなかで、秋は「収穫」の時季ですね。
昔だったら、自然界に感謝し、恵みを頂き、体を労い休める、喜びと休息の季節だったのではないでしょうか。
東洋医学においても、秋は自然界、動物、人間にとって、体力、気力、エネルギーを養う、大切な季節だと言われてきました。陽気の盛んな陽(よう)の時季(春・夏)を経て、これからは内にこもり体を養う期間とも言えるかもしれません。そのため、体も気持ちも内に入るのはとても自然なことなんですね。静かに読書をしたり、音楽をきいてゆっくり自身の中を深める時間、または軽い運動で汗を流し、気の巡りを良くして体を整える時間、などを積極的にとってみても良いでしょう。
そろそろ、動物や虫たちも冬眠の準備を始める頃。
私たちもこれから寒くなる季節に向けて、体作りを始めていきましょう。
さて、「秋の空、腸とお肌と肺のはなし」でもお話ししましたが、秋は乾燥と冷えを防ぐことがとても大事。乾燥+冷えから体を守ってくれる、おいしい秋の味覚といえば・・・「種」!
え?種なんて、リスじゃあるまいし・・なんて言わないで。
ナッツと言ったほうが分かりやすいでしょうか。炒ったものは一年中ありますが、今しか手に入らない生のナッツに出会ったら、すぐに調理してぜひ出来立てを食べてみて。特別においしい時期なんですよ。
それではご紹介していきましょう♪
【種 TANE 】
ここから芽が出て大きくなる。種は生きるパワーがいっぱいつまっているのだ❣
とにかく体を温め、体を潤してくれる種たち。ただし効果が高く消化に負担もかかるので、一日に食べる量は、片手の手のひら一杯分にしましょう。
【くり】:冷えによる慢性的な下痢に。筋肉や骨を強くするアンチエイジング効果も大。
【ぎんなん】:咳や痰、かすれ声、ぜんそくの症状を和らげる。
【くるみ】:体を温める力が強い。年齢による体力不足、疲れ、腰痛、脱毛、白髪、耳鳴りなどに。
【らっかせい】:秋に起こる、呼吸器や腸の乾燥全般に。生理不順や内出血の改善にも。
【まつのみ】:肺や腸を潤し、から咳、肌の乾燥、便秘の改善に。
掘りたての落花生を塩ゆでしてみたら、格別だったレシピ
【材料】
落花生(生) :適量。八百屋さんや、最近ではスーパーでも見かけます
塩 :茹でる水の3%くらい。1ℓの水だと大さじ2の塩を入れます。
①落花生は鮮度が大事なので、買ってきたらその日中に茹でます。
泥がついている場合にはしっかり水で洗い、あとは殻付きのまま茹でるだけ。
茹で時間は30~40分くらいが目安。
②食べてみて固いと思ったら、もう少し茹でて、茹で上がったらざるに上げて冷まします。
茹でたては格別、おつまみにも最高です。
そして、たくさん食べたいところだけど、食べ過ぎには注意して。残ったら冷蔵庫に入れて翌日まで食べられます。
季節のものが季節の体をつくる、理にかなっていてうっとりするくらいです。