二郎系ラーメンを健康的に食べる方法
「美味しいものは脂肪と糖で出来ている」
生活習慣病の最たる原因の1つである脂肪と糖の摂取。
その脂肪と糖でできたラーメンを、健康的に食べる方法があるんです。
糖質の塊である麺は血糖値を上昇させ
塩分を多く含むスープは腎臓に負担をかけ
動物性脂質の結晶である背脂は悪玉コレステロールを増加させます
これだけ悪条件が揃ったラーメンでも、一つ一つの悪影響を分析し体への影響を理解することで美味しく健康的に食べることが出来るのです。

実際私も、食べ方を変える前まではラーメン屋を出るときには上がりきった血糖値により頭はボーッとし、体は重く、満足感と疲労感と背徳感の入り交じる心境でしたが食べ方を心掛けてからは、なんと食後の身体が軽いことか。
皆様もぜひ、実践してみてください!
第一の壁「糖質」
まずは糖尿病のリスク要因、糖質を攻略します。
血糖値コントロールにおいて大切なのは
- 糖質の量
- 食事の順序
この2つです。

血糖値は、糖質を摂取した量とスピードで増え方が変わります。
「野菜から食べろ」とよく言われるのは、糖質をゆっくり摂ることにより血糖値が跳ね上がるのを防ぐためです。
因みに血糖値コントロールに無頓着だと罹るのは糖尿病ですが、糖尿病とは血管がボロボロになり全身に症状、
特に「失明・神経症・腎臓病」を三大合併症とし、末端の壊死を引き起こします。

特に足指、重篤なら脚一本の切断が待っています。怖いですね、気を付けましょうね、血糖値。
第二の壁「塩分」
次に攻略するのは塩分です。
塩分なのですが残念な事に塩分は摂取した分に比例して身体に負担がかかるため「スープを飲まない」以外の選択肢はありません。
ただし、塩分を摂る場合は糖質ほど時間に拘る必要がないため、1日に摂る食事の総量でコントロールすることが出来ます。
また、油そばはラーメンに比べるとスープで割らないので塩分が低く(店にも依りますが)完食してもラーメンの半分程度の塩分です。
つけ麺もラーメンに比べるとスープの摂取量は抑えられますが、くれぐれも「スープ割り」からの完食にはご注意ください。
ちなみに、塩分の過剰摂取をしたあとは塩分を薄めるための「むくみ」状態が続きナトリウムを相殺するために水分とカルシウムを大量に消費します。
血管は増えた水分により壁がストレスを受けて太くなり高血圧の原因にカルシウムが消費されるので骨は脆くなり、大量のナトリウム処理を強要される
腎臓はここでもダメージを受けます。
怖いですね、塩分の過剰摂取。
第三の壁「脂質」
さぁ皆さん、ラーメン攻略まであと一歩です。
最後の壁は脂質。言わずもがな、動脈硬化の原因となります。
背脂やラードに代表される動物性の脂質は、いわゆる悪玉コレステロールの材料です。
ただ、ここで朗報です。悪玉コレステロールも身体に必要な要素の1つなんです。
悪玉と言うのはあくまで俗称で、正式には低比重リポたんぱく質と言います。
身体を作る最小単位は細胞ですが、細胞を作るためにはコレステロールが必須です。
このコレステロールを細胞に届けるのが低比重リポたんぱく質(LDL)。
このLDLに運ばれている状態のコレステロールを悪玉コレステロールと読んでいます。
因みに対になる善玉コレステロール(高比重リポたんぱく質)は余ったコレステロールを
肝臓という貯蔵庫に戻す働きがあります。
つまり、生きていくためにコレステロールは悪玉も善玉も必須ということです。
但し、コレステロールは余ってしまうと血管にへばり付き動脈硬化を起こします。
運び手が増えすぎるとあちこちにコレステロールの塊が出来てしまうんですね。
ですので、コレステロールが高くなりやすい人は毎年やる健康診断の結果を真摯に受けとめてください。正常な範囲内の脂質は身体に必要なものですが、過ぎたるは猶及ばざるが如し。
まとめ
以上の3点を踏まえれば、ラーメンの健康に対する風評など恐れるに足らず。
私が愛する西荻窪唯一の二郎系ラーメン「肉そば千」さんでのオーダーは
つけ麺、肉マシ、味玉、野菜あぶら多めの麺少なめ(こっそりニンニク少な目)
食べ方のコツは、序盤は野菜をつけ汁に浸しながら、味玉や増した肉、チャーシューを
つまみにしつつ食べていきます。ある程度お腹の膨らみを感じ始めた所で、満を持して
麺を召し上がってください。食後に感じる身体の軽さを実感していただけるかと思います。
以上が私流の健康的ラーメン食事方法でした。
皆さんも体調、体質、胃の大きさに合わせて、ぜひ参考にしてみてください。

余談ですが、マスク着けるのが定常化した昨今、多少ニンニクを入れても患者さんにバレないというのは、コロナ禍でのささやかな幸せです。