マイペースが良い糖質制限
いまやダイエットの中でも有名になった「糖質制限」
効果はすごい、と聞くけれど、ちょっとハードル高いなと思ったことはありませんか?
どうしても「我慢」「キツイ」というイメージが強い糖質制限ですが、実はそのレベルは
無理なく続けられるレベルを自分で設定して良いんです。
体脂肪の減量だけでなく、糖尿病の他に腎臓病、心筋梗塞、脳出血など、ひいては新型コロナの重症化など重大な病気の予防にもつながる糖質制限。しっかり身につけて健康的な人生をすごしましょう!
5大栄養素と糖質
まずは栄養の簡単なおさらいから。
栄養は5大栄養素と呼ばれる炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルに分けられます。
炭水化物はエネルギーとなる糖質と、腸内の掃除役である食物繊維に分けられます。
糖質は摂取した後すぐに血管に吸収され、エネルギーとして全身をめぐります。
これが食後の血糖値が上がった状態というわけです。
血糖値が上がると太るメカニズム
食事で上昇した血糖値は、インスリンというホルモンが下げる働きをするのは割と有名ですが
その過程の中で脂肪の分解を中断する作用がある、というのはあまり知られていません。
その名も「抗脂肪分解作用」。血液中にあるエネルギー(糖)を優先的に使うため、エネルギーの貯蔵庫である脂肪からエネルギーを取り出すことを一時中断します。
財布の中に現金があるのに、わざわざ銀行にお金おろしに行かないよね、的な感じです
糖質コントロールのメリット
少し本題からずれますが、血糖値が高い状態が慢性的に続くと、漂っていた糖分が血管の内側にこびりつき始め、次第に酸化して血管の内側が損傷します。血管の損傷によって起きる病気は多岐にわたり、命や生活に重大な異変をもたらすものも多いです
具体的な病気
- 糖尿病・腎臓病・失明・壊死・心筋梗塞、脳梗塞・水虫
- その他、骨粗しょう症・ED・易感染症・歯周病などなど
これらの病気を予防できる意味でも、糖質コントロールの意義は十分すぎるほどありますね。
特に、上記の病気をされた血縁者が多い方は、遺伝的にその病気に罹りやすいため要注意です。
続けられるペースが最優先
非常にメリットの多い糖質制限ですが、一番の問題点は「継続」です。
どのくらい大変かというと、少なくとも禁煙・禁酒くらいは大変です。
これは、血糖値が上がることで脳が分泌する幸福物質が関係しています。
日常的に分泌されていた幸福物質が減ってしまうと、イライラしたり落ち着かなくなったりしてしまうので、やり始める時が最大の難所と言えましょう。
しかし、慣れてしまうと意外にすんなりやれてしまうのも特徴です。逆に過剰に糖分を摂りすぎて気分が悪くなったり、胃がむかむかしたり、自然に過度な糖質を体が求めなくなってきます。
最初は気合で我慢しますが、それを継続するのは非常にストレスです。これの得意不得意はかなり個人差がありますので、自分が続けられるように少しずつ調整していけばOKです。
“糖質は気合ではなく習慣でコントロールするようにしましょう“
【実践編】初めの一歩!糖質御三家「穀類・菓子・芋」は完全コントロール!!
改革は大きなところから取り組んでいきましょう。糖質のコントロールに於いて最も肝となるのが、米、パン、麺類などの穀物類。砂糖の化身お菓子類。意外な伏兵でんぷん満載の芋類です。
芋類なんて、野菜なんだから良いでしょうと思いがちですが、侮るなかれ
例えばマクドナルドのビッグマックとポテトMサイズを比べた時、ポテトの糖質量はなんとビッグマックの1.25倍!!ジャガイモ恐るべし。
まずは摂取量の目安を決めよう
どの程度の効果を目標にするかを決めるのは非常に大切です。下の表を参考に、自分がどの程度の身体になりたいか、どれくらいなら続けられそうかを決めてみましょう。
スーパー | スタンダード | プチ | |
糖質御三家の量/日 | 0~30g | 40~70g | 80~110g |
糖質御三家摂取目安 | 3食でほぼ制限 | 1食分OK | 2食分OK |
おすすめな人 | アスリート 糖尿病患者 生活習慣病予防 | お勤めで昼は外食 無理せず継続 | プチダイエット お試ししたい人 |
目標体脂肪率 男性 | 10% | 15% | 20% |
目標体脂肪率 女性 | 20% | 25% | 30% |
下の表は、糖質御三家の主な食品を簡易にまとめた表です
詳しく知りたい方は、こちらの本を参考にしてみてください。
参考文献:洋泉社『食品別糖質量ハンドブック』 監修江部康二
小腹がすいたら食べるもの
さて、我慢する食材ばかり並べられて嫌になってる人もいるのではないでしょうか
しかし、捨てる神あれば拾う神ありです。意外な食材が低糖質。小腹がすいたり、献立に困ったときは、この辺の食材を大いに役立ててください。
肉類 :オールOK。カルビだろうがロースだろうが、糖質はほぼ含みません。
魚類 :オールOK。ただし、加工品のかまぼこやハンペン、みりん干しなどはご注意
海藻類 :昆布が少し多いですが、それ以外は基本的にOK
キノコ類:オールOK。ミネラルや食物繊維も多く、特にダイエット向き
葉物野菜:全般的に糖質少な目。こちらも多く摂って栄養の種類を増やしましょう
乳製品 :チーズやバター、生クリームは意外と低糖質。牛乳の糖質量は日本酒と同程度
調味料 :大量に使うわけではないのであまり気にしないでOK。但し煮物類などでは注意
などなどです。
そして意外や意外、おデブの代名詞的調味料のマヨネーズですが
実は調味料類の中でもダントツに低糖質。考えてみれば、材料が卵とお酢ですからね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は糖質制限の基礎編として
- 糖質の多い食品の把握
- 目標別の一日に食べて良い量の目安
- 糖質を気にしなくていい食品
を、紹介させていただきました。興味がある方はぜひ、取り組んでみましょう!!