50代が睡眠の曲がり角
今回は「睡眠」についてのお話です。
早速ですが、睡眠に関して以下のようなことがありませんか?
- 朝、早くに目が覚める
- 夜中に何度も目が覚めてしまう
- 寝つきが悪い
この3つが当てはまる方!
疲れているはずなのに、たっぷり眠りたいと思っているのによく眠れないとなるとさらに疲れが取れなくなってしまうような感じがしたり、何とか眠ろうと頑張ってみてもなかなか眠ることができずかえって悶々としてしまうこともあるのではないでしょうか?
ところであなたは今おいくつですか?
実は睡眠にこれらのような現象が頻繁に起こりだすのは50代からということをご存じですか?
睡眠というものは「さあ、寝ましょう」と指令を出す睡眠中枢と「目を覚ましましょう」という指令を出す覚醒中枢によって起こります。司令塔である脳の働きによって仕切られているというわけです。
この脳の働きも加齢によって変化が起きてくるのが50代なのです。
睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が減少していくと、睡眠のリズムに変化が起こります。若いころは眠りの深い状態であるノンレム睡眠(ぐっすりと眠った熟睡状態)と眠りの浅い状態であるレム睡眠(体は眠った状態で脳が活動している覚醒に近い状態)の振幅が大きくその間隔も長い周期のリズムを取っています。しかし睡眠の質が変わるといわれる50代からはその振幅が小さく間隔も短くなっていきます。
そのため上記の3つの現象が起こりやすくなってしまいます。この変化にうまく対応できないと深刻な睡眠トラブルをおこすこともあるといわれています。
まだこの世代ではない方も、そろそろの世代の方も、今まさにその世代の方も、すでに超えてしまっている世代の方もこれから紹介する方法を取り入れて睡眠トラブルの予防、改善に役立ててみてください。
睡眠に変化を感じだしたら・・・
その① 睡眠習慣を見直しましょう
良い睡眠をとるためのコラムがすでにこちらにあるので参考にしてみてください。どれも基本的な事なので出来る事から取り入れてみてください
その② 自分の睡眠に対するこだわりを見直しましょう
睡眠に対するこだわりを変えること、実はこれが一番大事なのです。
ある程度の年齢をむかえると睡眠時間はだんだんと短くなっていくことが普通です。
昔からの習慣で「毎日8時間寝ないといけない」など健康を意識し過ぎている方も多いと思います。
睡眠の本来の役割は体と心の回復、リセットです。
必要とあれば自然と睡眠を体が要求してきます。
ですからすっきりとさわやかに目覚める、昼間に眠くならずに活動できるのであれば睡眠は十分にとれているといえます。
また「よく眠れなくて睡眠薬を処方してもらっている」というお話を聞くことがありますが、若いころのように眠れなくてということを気にされている方が多いようです。無理に薬で眠ろうとすると逆に体に負担をかけてしまう場合があるので注意が必要です。

睡眠の専門医に相談の上処方していただくことをお勧めします。ちなみに私も50代を超えていますが、今のところ睡眠時間が短くなってきたという実感がある程度です。
眠りに変化が起こるということを学んでいたおかげで今までの眠りに対する意識改革は済んでいるつもりです。これから起こってくる変化には無理に抗わず自然に受け入れていきたいと思っています。
人生100年時代と言われる昨今、加齢から起こる体の変化をしっかりと受け止めて健やかな毎日を送っていきましょう。