【肩、背中のツラさは首が原因⁈】
首の関節
皆さんは、首の骨がいくつあるかご存知でしょうか?
1つと思っている方はいらっしゃいませんか?
答えは7つです。
哺乳類のほとんどの動物は、首の骨が7つあります。
意外にも首の長いキリンも7つです。
「知っているよ」という方でも、首を動かす時に、その7つの骨が1つ1つ動いていると感じている方は少ないのではないでしょうか。
厳密に言うと骨と骨の間の関節ですが、その1つ1つが動く(傾く、回旋する)ことによって首を自由自在に動かすことができます。
しかしながら、最近、当院の患者さんの動作を確認する時に、「顔を下げてください」と伝えると、首が一直線のまま顔を下げている方が多くいらっしゃいます。
これは首の関節が固まって、1つずつ動かずに、まとまって動いてしまっているからです。
本来であればもっと顔を下げることができるはずなのに、この様な状態の方は、ここから顔を下げることができず、無理に下げようとすると首筋に痛みが出るか、背中に痛みが出ます。
現代病とも言える症状の1つですが、さらに、ストレートネックは放っておくと歯の噛む機能にも影響が出てきます。
首の関節の固さに加えて、噛み合わせが悪い、歯ぎしりをする(カチカチ、ギリギリ)、食いしばる、このような癖がある方はストレートネックなど、姿勢が原因の場合が多いです。
現代人の姿勢
なぜそのような状態になるかというと、現代はパソコンを見る、スマホを見る、デスクワークなど、首を傾けたままの姿勢を長時間とることが多くなっているからです。
首を傾けた姿勢を長時間とることによって、首の骨を動かす動力になる筋肉が緊張していきます。それが何十時間、何十日、何十ヶ月も続くと、伸び縮みしていたゴムが酸化されて固まってしまうように、筋肉もガチガチに固くなります。
極端なイメージだと首にカラー(コルセット)を巻いたようなものです。
首を下げようにも範囲が制限されてしまいます。
そうすると今度は背中で曲げようとしていきます。
猫背のような状態です。
首がツラいと言われる方は、それに伴って、肩や背中もツラいと言われる方が多いです。首が動かしづらいので、肩や背中の筋肉が代わりに動いて緊張してしまうからです。
また、さらに悪いのが、動かせる関節で動かそうとして、その関節に圧力が集中し、関節のクッションの役割をする椎間板を圧し潰してしまうことです。
頸椎ヘルニアの症状です。
関節は動物が動くためにあるものです。
固まっていいものではありません。
1つ1つの関節が動くことによって、筋肉の緊張、関節への圧力が分散されます。
首の関節を動かそう
パソコン作業、スマホの操作、デスクワークが首に負担をかけていると分かっていても、それを避けることができない方がほとんどだと思います。そこで、関節が固まったまま放置せずに、ケアをしていきましょう!
- 両手の人差し指あるいは中指を後頭部の骨の下(頭のつけ根)にあてます。
- 指をあてているところを支点にして、首を上下、左右(顔を左右に向ける)、それぞれ10回、ゆっくり動かします。

ポイントは力を抜きながら行うことです。もう少し行けるはずだと無理に力を入れないようにしてください。
いかがでしょうか?これだけでも首の動きが違っていると思います。
関節を意識する
普段から、関節が固まっていないかを意識することも大事です。
自分ではよく分からない、固さを強く感じるなど、気になる時はお気軽に当院へご相談ください!