ストレスに強くなる!1日1分の瞑想で「心の筋トレ」
こんにちは!心と身体のセラピスト外山です。
整骨院の患者さんは基本的に身体が痛い、つらいといった自覚症状があって来院される方がほとんどです。ただ、明確な受傷機転がなかったり、慢性的な不調を訴えたりするかたも少なくありません。そういう方々の話を聞いてみるとひとつ共通していることがあります。それは仕事や育児・人間関係などのストレスに上手に対応できていないということです。
ストレスは必ずしも悪いものではありません。
その人にとって適度であれば思考力や行動力が上昇し、生産性も向上するといった良い面もあります。上司からの叱咤や締切りに追われたりといったストレスで、いつも以上に仕事に集中できたという経験は誰しもがあることでしょう。
ですが、許容量を超えて過度の不安や精神的ストレスが積み重なると身体の痛みや、つらさやだるさといった不定愁訴を引き起こします。
今回はそういったストレスから心と身体を守る「心の筋トレ」方法をお伝えしていきます!
◆この記事はこんな人にオススメ!
- 日頃から過剰なストレスを感じている
- イライラ、ムカムカと怒りっぽい
- 人間関係に悩んでいる
- 解決しようがない問題を抱えている
- 嫌なことをすぐに考えてしまう
- 親のせい、環境のせいと思うことがある
◆起業家やアスリートも実践!マインドフルネス瞑想
マインドフルネスとは、「今この瞬間の気持ち、身体的状況をありのまま受け入れる」ということです。
つまり自分自身への「気づき」とも言えます。
あのスティーブ・ジョブズも瞑想を実践していたことは有名ですが、他にも米グーグルやインテル、フェイスブック(現Meta社)、テニスのジョコビッチやバスケットボールのマイケルジョーダンもメンタルトレーニングの一環として取り入れていると言われています。
◆瞑想の効果とは?
研究によると瞑想は心理的な問題、特に不安、うつ、ストレスの減少に効果があると言われ数多くの論文が書かれています。MRI(磁気共鳴画像診断装置)を使った研究では瞑想をすることで脳に変化が起こることが分かっています。
- 海馬の灰白質の増加 → 記憶力、感情コントロールの向上
- 側頭部頭頂結合部の灰白質の増加 → 思いやり、共感能力の向上
- 偏桃体の縮小 → ストレス耐性の向上
これらの脳内での変化はうつやPTSD(心的外傷後ストレス障害)に効果があると言われ現在も研究が進められています。もちろん日々のストレスに対しても効果が期待できます。どうですか?瞑想で心の筋トレをしてみたいと思いませんか?
◆今、この瞬間を大切にする
瞑想の基本的な取り組み方、心の在り方として「今、この瞬間を大切にする」ということが重要になります。
人は意外と今現在のことよりも、過去・未来のことを考えています。例えば、「昨日言われたこと、言ったこと」「過去の成功体験・失敗体験」「明日の仕事のこと」「今後の不安や楽しみなこと」など、過去のことを繰り返し思い出しては後悔したり、執着したり、また未来を思い描いては不安になったり、期待をしたりと一番重要なはずの今現在にあまり意識が向いていません。
今現在に起きていないことは極端な言い方をすれば「妄想」です。多くの人は今現在起きてもいない妄想で悲しんだり、怒ったり、不安になったり、ストレスを自分自身で勝手に増大させているのです。
マインドフルネス瞑想とは身体的・精神的にストレスがない環境に自分を置いて、その瞬間のありのままの自分に気づき、受け入れることで、自分とストレスを切り離して受け止めるための心のトレーニングということになります。
◆マインドフルネス瞑想のやり方
瞑想の方法は様々ですが、今回は基本的なやり方を紹介します。
- 場所:自室など瞑想に集中できる場所で行います。スマホの着信音は切っておきましょう。
- 姿勢:座位で行います。イス、床どちらでも構いません。床での姿勢はあぐら、正座、結跏趺坐(蓮華座)どんな組み方でも大丈夫です。背筋をまっすぐにしやすい姿勢で座りましょう。
- 視線は2~3m先の床をぼんやり見て「半眼」にするか、目を完全に閉じます。リラックスできる方で構いません。
- 鼻から深呼吸をします。まずは4秒で吸って8秒かけて吐いてみましょう。これを5回繰り返すとちょうど1分です。
- 呼吸に意識を向けましょう。雑念がわいて呼吸から意識がそれたことに気づいたら、また意識を呼吸に戻しましょう。

最初は1分で十分です。慣れてきたら①~③を繰り返し3分、5分、10分と続けてみましょう。スマホやタイマーで時間設定をしておけば決まった時間で行えます。ますは、1ヶ月続けて行うことで、ストレスに対する効果を実感できるでしょう。
◇ポイント
・呼吸を意識するとは?
鼻から吸った空気が鼻腔から気管を通って肺を膨らまし、また逆の順序で鼻から出ていく流れを感じ取ります。また、呼吸の際に胸やお腹が膨らんだりへこんだりする感覚に集中しても良いでしょう。
・すぐに雑念がわいて集中できない
いつの間にか呼吸と関係ないことを考えてしまうのは、誰もが通る通過儀礼みたいなものです。雑念に気づいたらまた呼吸に集中しなおせば問題ありません。繰り返し瞑想を続けていくことで、集中力が高まり雑念を手放しやすくなります。
◆瞑想は不眠症にも効く
患者さんにも寝つきが悪い、一度目が覚めると眠れないという方には、自律神経を整える施術に加えて瞑想の指導を行っています。
◆安眠を誘う瞑想
・これはボディスキャン瞑想とも言われる方法です
- あお向けに寝て、目を閉じ、手のひらは上に、軽く足を開いた姿勢でリラックスします。
- 最初は左のつま先に意識を向けます。つま先に布団や靴下が触れる感覚、足の指同士が触れる感覚、温度、指の角度、輪郭を感じてみましょう。
- つま先の感覚を十分に得たら、鼻から深呼吸を3回行います。
- 左足の甲、かかとと少しずつ上の部位に意識を移しながら繰り返します。眠気を感じたらそのまま眠りにつきましょう。
◇ポイント
上記はあくまで一例ですので横向きや座位、頭頂部や手から意識を向けても構いません。自分自身でやりやすい方法を見つけましょう。

2ヶ月を目標として長く続けることで効果が実感できるようになります。
◆「気にしない」ことも時には大事
「酷いことを言われた」「恩を仇で返された」「あの時にこうしていれば」などといくら考えても過去に戻ってやり直すことはできません。また、コロナ禍を予測できなかったように未来のことをいくら考えたところで明日何が起こるかは誰にも分かりません。反省や計画は大事なことですが、悩んだり考えたりしても解決しないことは「気にしない」こともまた大事です。
病は気からと言うように心と身体の健康は心の健康とも密接な関係があります。今回紹介したマインドフルネス瞑想で心の健康を維持するきっかけになれば幸いです。

瞑想のやり方や身体のご相談については常時受け付け中です。杉並整骨院の外山までお気軽にご相談ください。