プロがこっそり教える「骨盤矯正の真実」
今や整骨院の定番メニューとなっている骨盤矯正。骨盤矯正で痩せられる?本当に必要なの?骨盤矯正のプロが解説します。
骨盤矯正で痩せられる?
結論から言うと歪みがある骨盤を整えることによって骨盤囲(おへそから4~5cm下部(丹田)のライン)は細くなるため、ズボンやスカートは履きやすくなります。
ただし、脂肪が減少するわけではないのでウエスト(お腹周りの一番細い部分)や腹囲(おへそのライン)にはさほど影響しません。
骨盤矯正だけでダイエットを目指しても効果は期待できないでしょう。

骨盤矯正で内臓の働きが良くなって代謝が上がりダイエット効果があるという宣伝広告もありますが科学的根拠はありません。
産後の骨盤矯正は必要?
妊娠すると、リラキシンというホルモンが妊娠20週ごろから分泌されます。これは出産をスムーズにするため骨盤まわりの靭帯や関節をゆるめる作用があります。個人差はありますがリラキシンは産後6ヶ月くらいまで分泌されつづけるため、お母さんの身体には様々は変化が起きます。
出産後の主な変化として
- 腰痛になった
- 尿洩れをするようになった
- 姿勢が悪くなった
- 足や顔のむくみ
- 生理痛がひどくなった
- 冷え性がひどくなった

こういった症状を予防し改善するためにも産後の骨盤矯正は有効だと言えます。
骨盤矯正とはバキバキするもの?
バキバキする必要はありません。
知識と技術がある施術者ならばソフトで安全性の高いやり方を習得しています。
患者さんの身体に負担をかけずに行えます。
骨盤矯正より大切なこと
骨盤矯正の手技としては数十秒もあれば完了します。
ソフトなやり方だと受け手は骨盤矯正に気が付かないくらいです。
つまり、骨盤はそれだけ簡単に整えることができるということです。
また、ちょっとした不良姿勢で骨盤は歪みます。「整えやすいが、歪みやすい」のが骨盤矯正の真実です。
ここで最も大切なことは、骨盤矯正後の整った骨盤を維持するということです。
骨盤を守る大殿筋
骨盤にくっついている大きな筋肉「大殿筋」。この大殿筋がしっかり働くことで骨盤を安定させることができます。まずは大殿筋にスイッチを入れるトレーニングをしましょう。
★大殿筋トレーニング★
①仰向けに寝て、両ひざを立てます(足の間隔は肩幅)
②おへそを軽くへこませます
③お尻の割れ目を締めながらゆっくりとお尻を持ち上げます
④肩からひざまで一直線になったら、お尻に力を入れた状態で10秒キープ
⑤ゆっくりとお尻を床におろします
※上記3回を1セットで行いましょう
股関節をしなやかに
足を組む、横座りなど骨盤の片側に体重がかかる姿勢は骨盤の歪みの原因となります。さらに、股関節の硬さもまた骨盤の歪みを引き起こします。股関節の柔軟性を取り戻すためにストレッチを行いましょう。
★股関節ストレッチ★
①床に片ひざをついて片足を立てます
②胸を張ります
③重心を前方に移動させ、ひざをついている方の股関節を伸ばします
④足を左右入れ替えて逆側の股関節も同様に伸ばします
※1回20秒が目安です、呼吸を止めないように行いましょう
骨盤矯正の真実
「整えやすいが、歪みやすい」骨盤を本当に矯正するためには、「骨盤の安定性」と「股関節の柔軟性」が必要不可欠です。
今回お伝えしたエクササイズ・ストレッチはほんの一例ですので、産後の体調不良にお悩みの方はぜひご相談ください。