交通事故を甘く見るな!むちうち損傷の弊害
西荻窪の杉並整骨院・院長の外山です。
交通事故で最も多い「むちうち損傷」は単に首が痛くなるだけでなく、損傷の程度によって様々な症状を引き起こします。
今回はその症状について解説していきます。
◆むちうち損傷とは?
乗車中に追突事故や正面衝突で頭と首が前後にしなるように矯正され、首の筋肉・
神経・血管へのダメージが様々な症状を引き起こすことになります。
①頚椎捻挫型
軽度のむちうち損傷の80%を占め、交通事故で最も多く見られる症状です。
首・背中・胸の損傷、頚椎の関節捻挫による頭痛や首の痛み、知覚異常やしびれ、脱力感などの不定愁訴が主な症状となります。
事故の程度によっては約3週間から数ヶ月間症状が持続します。
②バレ・リーウー型(頚部交感神経症候群)
首にある交感神経および動脈が障害された際に起こります。
症状は外見からは分かりにくく、頭痛や首の痛み・めまい・耳鳴り・視力障害、顔・腕・のどの知覚異常、寝ている時の腕の痺れなどの不定愁訴が主な症状になります。
③神経根型
頚椎の間を通っている神経根が圧迫を受けると、頭から腕までの神経症状を呈します。
知覚異常・痺れ・筋力低下などが主な症状で、咳やくしゃみ・首の角度によってさらに症状が顕著になります。
④脊髄型
頚椎の脱臼骨折を合併した場合や、頚椎が脊髄を圧迫する場合には脊髄症を呈することがあります。
手や足の痺れ・知覚異常、筋力低下を引き起こし、箸・ボタンかけ・習字・コインつまみ・階段の昇降などの不自由を示します。
⑤脳脊髄液減少症
外傷により脊髄の硬膜が損傷し脳脊髄液が漏れ出すことで、頭痛やめまい・耳鳴り・倦怠感・不眠・記憶障害など様々な症状を呈します。
◆症状が軽度でも必ず病院へ!
今回解説した症状は事故後しばらく経ってから現れることも珍しくありません
事故直後は平気でも一ヶ月経ってから頭痛やめまいが出ることもあります。交通事故に遭った際は必ず病院で検査を受けましょう。
交通事故・むちうち損傷についてのお悩みは杉並整骨院までお気軽にご相談ください。
参考文献:
柔道整復学−理論編(改訂第4版)南江堂
整形外科学(改訂第3版)南江堂