その歯医者さん大丈夫ですか?
編集長!親知らずの歯が痛いんですけど、どこか西荻窪で抜歯が上手な先生知りませんか?
こんな質問をよくいただきます。
まあ、親知らずの抜歯は「経験豊富な先生」が上手なのは当然ですが、その中でも「口腔外科の先生」、「インプラント治療を数多く行う先生」が上手です。
抜歯にもいろいろあって、次にインプラント治療を考えている場合の抜歯と、ただ次のことを何も考えずに抜歯する場合など、状況によっても異なるのです。
すでに腫れがある(炎症が起きてる)場合もありますから、その状況ではいくら痛くしないで〜と先生にお願いしたとしても、もはや麻酔のチクっとで、もう痛いわけですからね。
ありがちな歯医者さんの選び方
あそこの先生全然痛くなかったわよ〜オススメよ!あなたもその歯医者さんに行ってみたらどう?
今、歯が痛くて痛くて・・・そんなに痛くなかったらワシも行ってみようかな?
まあ、こんな会話ありがちですよねー。
歳をとれば健康に関する話題がどうしても多くなりますからね。
でもこれ、要注意です。
患者さんの状況によっても異なる
- 「きちんと歯医者さんに定期的に通う」という人
- 「痛いときにしか歯医者さんに通わない」という人
その方が今まで受けてきた状況によっても歯医者さんの選び方が変わってくるのです。
保険診療中心で治療を受けてきた方は、保険診療を「治療」と思ってしまいます。
頑固な方ならば、
今まで俺はずっとこんな感じで歯医者通ってきて全く問題なかったぞ!
こう思うはずです。
保険診療というのは国民全員に与えられた処置のことですから、完全完治を求めたものではないのです。
なので、それ以上を求めるなら自由診療(自費治療)となるわけです。
なので、治療意識の高い歯医者の先生の歯科医院は、CTやレントゲン、器具の滅菌体制、診療台(ユニット)などの治療設備もしっかりとしてくるわけです。
たとえば、その歯医者さんが患者さんのことを思って自費治療を勧めたとしましょう。
でも、保険診療しか受けてこなかった方からすれば
この先生やたらと自費治療を勧めてくるわ
金儲け主義の歯医者だな、コイツは・・・
みたいな捉え方をしてしまいますよね。
なるべく現状維持という考え方の人と、きちんと治したいという人と考え方は大きく異なります。
最悪な患者さん
一番最悪なのは、「もう抜かなきゃダメな歯」を「残したい」という患者さんです。
- 抜いたらインプラントかブリッジになるのでお金がかかるから抜きたくない
- 前の歯医者(前に治療した時)では抜かなくて大丈夫だったから
- 歯を抜かず自分の歯を残す事が良いことと勘違いして思っている
1、基本的に歯のケアの頑張りが足りない方が歯周病感染により歯を失うことが多いので、普段からの口腔ケアをオススメしてます。
2、前の歯医者さんでは抜かなくて大丈夫だった状況とは時期も経過して歯も経年劣化しています。骨の状態も歯茎の状態も土台の状態も違います。差し歯の場合は土台は自分の歯が土台です。昔の保険診療であれば差し歯の方は土台がメタルコアという金属でしょう。今は差し歯は保険診療でもファイバーコアという白い土台なので、時代の経過とともに診療も変わっています。
3、勘違いしている方は、健康な状態の歯は残しても良いが、隣の歯や他にも口腔内に影響を及ぼす歯を抜かずに残しても良いことがありません。出血、炎症、グラグラしていれば匂いも膿も出るかもしれません。
なるべく現状維持という考え方の人が「ブリッジや入れ歯は嫌だ」と言い、安い治療を求めるケースもあまり良くありません。
虫歯治療の程度ならどこの歯科医院でも変わらない?
簡単な虫歯治療ならばどの歯科医院でも変わらないと思います。
ただ、削ったところはいずれまた虫歯になりますが・・・
そのことを知っておけば問題ないでしょう。
本当は先生からそのリスクを説明してもらえれば問題ないのでしょうが、一部の先生しかそのことは言ってくれません。
なので、天然歯を削らない!というのが本当は一番良いのです。
虫歯は「菌」なので、口腔内の環境が変わらない限り、他の歯も同じく虫歯になる確率が高くなります。
なので、削って詰めたから虫歯が治った!とは本当は言わないのが正解なのです。
日本の保健制度ではこれが主流なので、しょうがないのです。
なので、保険診療の限界をきちんと知っておき、自分の症状が保険診療の対処できない場合など、保健範囲内で当てはまらないほど悪ければ自由診療になってもしょうがないということです。
根管治療(根の治療)は?
何度も何度も通わさられる!グリグリが嫌!
これは先生も手間がかかるし、患者さんも何度も通い、根管治療は大変な治療ですよね。
この面倒な根の治療はハッキリ言って先生の性格が出る治療です。
早く終わって痛くなかったよ〜
患者さんは早く終わるから上手!と勘違いしています。
実は、これが一番ダメなやつです。
ほんの数回で根の治療が終わる歯医者さんは正直オススメしません。
逆に抜歯を勧めてくる先生は、本当にこの歯がダメという事を正直に言っているケースが多く、決して儲けたいから言っている訳ではない事が多いです。抜くか迷っていながらそのまま放置・・・結局インプラントする時に骨がないというケースもあるので、「なぜ抜かなければいけないのか?」というのを先生に聞いて自分自身が納得するのがいいでしょう。
根管治療は歯の神経を取り、根管に根充材を充填し蓋をする治療ですが、神経を取る(抜髄)のが不十分で蓋をすると後々に良くないことが起こり得るからです。
「よし、ここまでやっていれば十分だろう!」と蓋をして、先生の納得であればもう大丈夫です。
歯の根元が割れていなかったり問題がなければ、この歯に土台を立てて差し歯になるので根元が長持ちするのも根管治療が十分かどうかが基準にもなってきます。
保険診療中心の考え方の人は「それでこの歯がダメになればインプラント治療」といった具合に「保険診療は延命処置」と考えるのがベストな選択肢かもしれません。
でも、本当は抜歯が正解ですね。
ラバーダムとかマイクロスコープで根管治療(もちろん自費治療)などもありますが、やったところでその歯は何年持つの?など、後々のことを考えると、普通に根管治療するよりはマシという程度に考えるという先生も。
実際は、そんなに持たない&死んだ歯を残すという事に変わりはないからです。
抜いた後はインプラントかブリッジを保険診療となると国の負担も増えるので、保険診療で歯を残すという処置は日本だけと言います。
ホワイトニング
どこか安く簡単にホワイトニングできるところないですか?
こんな質問も多いですね〜
でも、
まず歯石などのスケーリングや歯のクリーニングしてからじゃないとダメだよ!
と答えてます。
ホワイトニングには「オフィス」と「ホーム」大きく2種類あって、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングと呼び方が違います。
まあ、白くなるのは後者の「自宅で行うホームホワイトニング」ですね。マウスピースに薬剤をつけてLEDを照射するものなど最近は様々な方法があります。だいたい¥35,000〜といったところでしょう。
みなさん真っ白になるイメージをお持ちの方が多いですが、日本人は歯の白くなる層が欧米人に比べて薄いので白くなり方に個人差があるので思い描いていたイメージと仕上がりと異なるので注意が必要です。
インプラント治療・矯正治療
差し歯がダメになったんだけど、どこかインプラントを安くできるとこ教えてくれませんか?
こんな質問もよくいただきます。
まず、インプラントは治療であり医療なので、値段の安さで決めるとロクな事がないです。もちろん人によっては上手くいく場合もあります。
安いインプラントは1回法と言われる1ピースタイプのインプラントが多いですね。
長年いい結果を出している歯科医院もありますが、値段を安くすれば患者さんがいっぱい来るだろうと価格の安さを売りにして患者さんを釣っているところは、できることなら敬遠すべきという事です。
上手くいかなかった場合には、後々後悔するという事です。
難症例(複数本の歯が欠損して長年放置している→インプラントを埋入するのに骨が足りない=骨造成が必要)の場合などは必然的に高いお金がかかるというのは言うまでもありません。
骨がきちんとしている、歯周病に感染していない、など本数が少なく比較的簡単な症例であれば、難症例の方と異なり骨造成などの処置が必要ないので多少は他の方より安く済みます。
- すでに口腔内にインプラントが入っている方
そのまま何のトラブルもなければ自分が最初治療した歯医者さんでクリーニングや定期通院をしていくのがベストです。通っていた歯科が閉院した場合などは転院先が見つからないことがあります。また、インプラントの本数が多い場合など、難症例で高度な治療を施されている場合は受け入れ先が技術不足や、何かあった時のリスクを受け入れたくない場合もあり歯科探しが困難になることもあります。
- これからインプラント治療をお考えの方
広告などの過剰宣伝、価格の安さを売りにするところ、これは絶対に避けなければいけません。単純に「安くすれば患者は来る」という考えを元に、目を引く掲示価格をアピールしてます。医療の安売り=その金額なら飛びつく人 をターゲットにしています。何か問題があった場合に「この金額で文句言うのだったら最初から高いとこ行けよ」となっても自己責任です。
忙しいという理由で簡単便利な矯正治療を求める
ガタガタの歯ならびがマウスピースで矯正できる!
超便利!マウスピース矯正!と思うかもしれませんが、マウスピース矯正、アライナー矯正は重度の症例には向かないです。
最近銀座の矯正歯科でのトラブルがありましたね。
SNSでモニターとして宣伝すれば実質無料になる、マウスピース矯正は楽!
一見被害者のように思いますが、甘い汁と楽さに安易に飛びついた結果です。
確かにマウスピース矯正は簡単な歯並びの矯正においては楽かもしれません。
万が一思ったところの歯が動かずに違うところが動いてしまった場合など、そのリカバリーをマウスピース矯正では行うことはできません!
そうなってしまうと口腔外科などで抜歯したりする可能性も出てくるからです。
一般的なワイヤー矯正でも目立たないブラケットなどもあるので、安全な普通の矯正法で口腔外科治療も可能な歯科医院をオススメします。
できればインプラント治療も可能な先生であればリカバリーだけでなく、歯がどちらにどのように動くのか?など口腔外科で矯正もできる先生は経験も豊富なためです。
また、多くの矯正治療は先払いのため、歯科選びは慎重に選ぶ事をお勧めします。
装着時間など歯科医師の指示を守れない人には向かない
マウスピース矯正は常時歯に負荷をかけているワイヤー矯正と違い、マウスピースを装着している時だけしか負荷が掛かりません。
よって装着時間が守れない人は定めたゴール(治療終了)まで時間がかかってしまうだけでなく、本来定めた目標に向かって計画的に歯が動かないといった事もでできてしまいます。
最近は安価な矯正治療の広告も出ており、手軽さ、簡単さを謳ったのも増えてきているので注意が必要です。
どうのような歯医者さんがいい?
- 滅菌パックを目の前で開封する
器具をきちんと滅菌しているのがわかるので安心
- どの治療でも拡大鏡を使用する歯医者さん
細かいところまで正確に見える。
こんなのいちいち使わなくてもウチはきちんとやっているから・・・
こんな歯医者さんもいると思いますが、もちろん手を抜いているわけでもないし、真面目にやっていないわけでもないですよね。
これは先生の治療意識のレベルの高さの違いにあります。
患者さんへのパフォーマンスでしょ?と言う先生もいますが、時代の流れから考えると現代の歯科治療において拡大鏡の使用はもはやスタンダードになってきつつあります。
選ぶならこの2つをしっかり行っている歯科をオススメします。
すでにインプラント治療や矯正治療でトラブルを抱えている方
すでにトラブルを抱えている方は、治療をストップしたままになってしまうと口腔内の環境は悪くなってしまいます。
既にインプラントが入っている方や矯正装置が入っている方は口腔ケアなどの定期検診が行えていない状況なので、インプラント周囲炎(自分の歯でいうところの歯周病)など、せっかく治療した箇所が悪化してしまう可能性があります。
このような方が、その辺どこにでもある歯医者さんで診てもらおうと思っても、多分断られる事がほとんどです。
なぜならば、歯科医師の先生は、他の先生が手術したインプラントの責任を負えないからです。それに加え、どの先生でもインプラント治療を行える訳ではないからです。